予防歯科とは
予防歯科とは、悪くなってからの「治療」ではなく、なる前の「予防」を大切にすることです。
歯の健康を維持し、虫歯や歯周病などの歯の疾患を予防することを目的とした歯科の一分野です。
日本の予防歯科の現状
スウェーデンでは子供の頃から予防歯科に通う習慣があり、国民の98%が予防歯科に通っています。
それに対して日本ではわずか10%前後の人しか予防歯科を受けていません。
このことこそが、8本の現存歯数の差になっている要因なのです。
診療の流れ
- 定期的な検診
歯科医院での定期検診は、初期の虫歯や歯周病を早期に発見し、早期治療を行うことができるため非常に重要です。 - プロフェッショナルクリーニング(歯垢・歯石除去)
歯垢や歯石の除去は、虫歯や歯周病の予防に役立ちます。家庭でのブラッシングやフロッシングでは取り除けない歯石も、歯科医師や歯科衛生士によるクリーニングで取り除くことができます。 - フッ素塗布
フッ素は、歯のエナメル質を強化し、虫歯のリスクを減少させる効果があります。 - シーラント
奥歯の咬合面にシーラントを塗布することで、食物の残りかすや細菌が溜まりにくくなり、虫歯のリスクが低下します。 - 口腔衛生指導
正しいブラッシングやフロッシングの方法、適切な歯ブラシの選び方、食生活のアドバイスなどを受けることで、日常の口腔ケアを向上させることができます。 - 食生活の指導
高糖分の食品や飲料の摂取を避ける、食事の間に水を飲むなど、食生活の改善も虫歯の予防に役立ちます。
予防歯科の取り組みは、個人の日常の口腔ケアと歯科医院でのケアの両方が重要であり、これらを組み合わせることで、歯の健康を長期間維持することができます。
小児歯科
当院では松本市の「学校歯科医」や「園医」を歴任しています
むし歯予防や子どもたちの正しい噛み合わせや顎の成長をサポートし、将来の口腔内環境に影響を与える問題を予防していくことが特徴です。特に発育過程では日常の食生活、生活習慣がむし歯や顎の発育など口腔内への影響、成人となってからの影響も大きく、当院では特に重要視しており患者様一人一人に合ったテーラーメイドの生活指導や治療を行っています。
当院の小児歯科の取り組み
子どもたちに安心して歯医者さんに通ってもらうために
子どもたちが歯医者さんを好きになり、楽しく安心して通ってもらえるよう、まずは歯医者さんや診療器具に慣れてもらうことや、痛くない処置から始めることでお子さまが安心して通院できるようサポートしています。
また可能な限り痛みを抑えられるよう事前に表面麻酔を行い、事前に注射する部分に麻酔薬を塗る事で注射の痛みを抑えます。麻酔を行う際も電動麻酔の注射を使用することで痛みの発現に関わる注入速度をコントロールしています。これら以外にも同じ治療を行う中でも、可能な限り痛くならないような工夫をしています。
小児歯科の主な役割や特徴
- フッ素塗布
乳歯や生えてきたばかりの永久歯はむし歯になるリスクが高いです。フッ素塗布を行うことで歯質を強化したり、歯の再石灰化を促しむし歯予防に効果的です。 - シーラント填塞
歯の噛み合わせの部分にある深い溝は特にむし歯になるリスクが高いです。シーラントは歯の溝をコーティングしてむし歯を予防する方法です。 - 歯磨き指導
指導といっても怖いものではなく、衛生士さんが優しく動機づけをしながら磨き残しの癖を改善させていきます。子どものうちから歯みがきを上手になることは、成人になってからもその習慣が続くため、この時期の歯みがきの仕方はとても大切です。 - 食生活、生活習慣指導
小さいころの食事の取り方やしっかりと噛むことは、むし歯のリスクや歯並びへの影響、過食肥満などにも影響があります。また指しゃぶりや口呼吸などの口腔習癖と呼ばれる日常の習慣やクセは顎の発育や歯ならびに影響を与えます。当院では食生活指導やMFT(口腔筋機能療法)と呼ばれる口腔周囲筋のバランスを整えるトレーニングも行っています。 - 咬合誘導、矯正治療
咬合誘導とは、成長発育を利用しながら正しい噛み合わせを乱してしまうような要素が発生しないよう予防し、健全な永久歯の歯並びに誘導することです。歯並びの発育を見守り、必要な場合には矯正治療を提案することもあります。